京都駅の南側には粋なスポットが数多くあります。
今回ご紹介する御香宮(ごこうのみや)神社もその一つで、伏見の酒どころと隣合わせのため、酒蔵めぐりを兼ねて立ち寄ることができます。ちょうど4年前、まさにそんな感じで訪れたのですが「石庭拝観は都合によりお休み」だったため、リベンジというわけです。
少し早めに着いてしまったので、写真の拝殿の蟇股に掘られた彫刻などを楽しみます。奥の本殿も1990年の修理時に復元された極彩色がまだまだ綺麗で、拝殿とともになかなか賑やかです。
石庭は社務所の奥にあり、何やら人様の家に上がるような感じで入ります。拝観料は200円。
なかなか瀟洒な感じで美しいお庭です。小堀遠州ゆかりと言われているのは、もともと遠州が伏見奉行所内に作ったとされる石庭が、桃陵団地建設の際に見つかって移設、この地で中根金作によって復元されたことによるものだそうです。桃陵団地の建設が昭和34年だそうですから、そのくらいの話でしょうか。
石橋こそありませんが、色彩感のある小ぶりな石や刈込み、特徴的な手水鉢からは、なんとなく自分も好きな退蔵院の元信の庭を思い起こさせます。元信の庭と違って社務所の奥まで行って鑑賞できるのはGood。
奥の石組み、和みます。北畠氏館跡庭園のように意識にビシビシ響いてくるのも良いですが、自宅に作るならこういったお庭でしょうか。
室内越しに1枚、この日は小雪舞うほどの寒さでしたが、そうでなければあまりの居心地の良さに寝てしまいそうなほどです。
別角度から、左側の紅葉が色付くとまた、素晴らしい眺めになることでしょう。
御香宮神社には参道横の迎賓館にもなかなか素晴らしい石庭があるのを何かの本で見た覚えがあるのですが、いかんせん非公開、結婚式をされる方は見られるんでしょうか、機会があれば見てみたいものです。