鈴鹿サーキット

下の写真に写っているのは今年からお目見えした新しいVIP席だ。中国の上海サーキットを意識したんだろうか？

鈴鹿サーキットが世界有数の優れたサーキットである事は周知の事実であるけれど、その理由の多くはコースレイアウトによるところであり、施設全体を見た場合にはその優位性は低くなってきているように思う。

世界のサーキットを知らないので、それらとは比較できないが、富士スピードウェイと比べた場合にはそれが顕著だ。それなりに細かい改良はされてきているけれど、小生からしてみればまったく不完全で、画像にあるようなVIP席にお金をつぎ込むくらいなら、実際に自腹を切って遠くから足を運んでいる客の為に使ってくれないものだろうか。

鈴鹿市は昨年末に「モータースポーツ都市宣言」をしたはず。しかしそれがあまり反映されていないのではないか？観客は相変わらず狭い歩道を歩かされ、屋根なし広場で延々と伊勢鉄道を待つ状態。サーキットと自治体、ホンダが一体となって周辺整備からキチっとして欲しい。去年も言ったが、アクセス道路の整備、ゴミ箱の設置から、バス輸送時に道路を閉鎖してバス専用化するなどの対応が求められる。

場内にしてもちょっと雨が降ったら水たまりで歩けないところなども多いし、自由席エリアはぐちゃぐちゃだ。指定席にしても幅が狭すぎるし、トイレの数も少ない。

ここにきて富士でのF1開催がささやかれはじめている。来年はもう間に合わないらしいが近いうちに開催もあるのではないか。

自分自身は富士の方が近いし有り難い面も多い。サーキット周辺の環境整備などはトヨタにやらせた方がはるかにいい結果が出そうな気もする。しかし鈴鹿には素晴らしいコースレイアウトと歴史があり、それは富士がどんなに頑張ってもかなわない事だ。どこもかしこもティルケデザインというのもつまらない。

ただ、鈴鹿のコース自体もドライバーから安全面での不安の声が上がってきているのも事実で、ここはひとつ2年ほど富士に開催権を譲り、F1を休んでサーキット全体を大改修し、再び開催権を戻すというのはどうだろう？いまのままではこの先10年も持たないと思うのだ。

富士や中国などの最新施設を参考にしつつも、独自のアイデアを盛り込み、2008年くらいから新生鈴鹿サーキットとして再スタートするのもいいのではないかと思う。