会津さざえ堂

会津・只見線の旅 前編

絶景と言われる只見線には以前より乗ってみたいと思っていました。

2011年7月の新潟・福島豪雨による不通から、9年経った現在でも会津川口〜只見間は代行バスのままですが、2021年度中の再開を目指していると言われていて、行くとしたらその頃かなとぼんやり思っていた矢先、キハ40廃止との知らせが。

廃止商法に乗せられやすい我が家としては行かねばなるまいと、「東京〜郡山〜会津若松〜会津川口〜只見〜小出〜越後湯沢〜東京」のぐるっとプランと「東京〜郡山〜会津若松〜会津川口〜会津若松〜郡山〜東京」の往復プランを検討。
東北・上越新幹線には「お先にトクだ値35」という切符があり、東京〜郡山の場合、通常8340円が5280円と格安となる一方で数量限定のためなかなか取れないシロモノ。2つのプランのうち安く取れた方のルートにしようとえきねっとをグルグル徘徊するも、安くて時間帯の良いのはなかなかなありません。

E2系

そこでふと目先を変えて見つけたのが、都区内〜会津若松の往復乗車券+東京〜郡山の往復新幹線指定席+ホテル1泊朝食付き+会津若松駅ナカで使える1100円分お買物券で10,500円ポッキリという「びゅうパッケージツアー」。5,000円のふっこう割が適用されているためではありますが、トクだ値をチマチマ探していたのがアホらしくなるような値段で、あっさりこれに決定。

朝、東京駅8時56分発のやまびこ129号に乗ります。いつも東海道なので、20〜23番線は新鮮ですが、入線してきたE2系は今となってはカラーリングも含めてちょっとハズレチックな印象。

快速あいづ

郡山からは快速あいづに乗換、3月から指定席が新設されるそうですが、この時はまだ自由席として利用できてちょっとラッキーでした。

あかべこ号

会津若松からは周遊バス「あかべぇ号」にお世話になります。会津にきたのは2度目、鶴ヶ城や武家屋敷は見たので、今回はまず日本建築の中でも人気の高いさざえ堂へと向かいます。

円通三匝堂

さざえ堂は正式には円通三匝堂といって重要文化財、1796年と新しめの建物ですが、コンクリートに囲まれた微妙な雰囲気の中に建っています。16.5mの高さがあるものの、背後の絶壁によってそれが目立たなくなっています。正面は北を向いていますし、何より二重螺旋構造からくる外見から相当変わった建物です。

円通三匝堂

二重螺旋構造というのは上りも下りもすれ違わない、つまり一方通行になるようにしていて、お堂を巡るだけで三十三観音参りができたことになるというインスタント参拝、たしかに冬は外出もままならない雪国向きと言えるかも。

円通三匝堂

面白いことに通路は階段ではなくスロープになっていて、途中中心を通して逆向きの通路が見えたりして、時空を超えたワープトンネルのような趣。ちょっと画質が悪いですが、頂上の折り返しは次の画像ような感じになっています。天井の意匠がなかなか面白いですね。ただこの建物、立て付けがあまりよろしくないようです。

円通三匝堂

この建物を研究されている方が、ヨーロッパの二重螺旋階段が伝えられて取り入れられたのではないかとの説を述べられているそうです。いつもは、法隆寺の胴張りがエンタシスだと言われる説のような海外からの影響は信憑性に乏しく感じますが、これに関しては「まず二重螺旋ありき」のような仏堂建築らしからぬ完成度の低い外観と、江戸後期という時代から「そうかも」と思ってしまいます。面白いけれど、美しさに欠けるところが少し残念でした。

円通三匝堂

厳島神社側から山を降りる途中で愛らしいお地蔵さんを見つけたので、1枚。このあとは再びあかべぇ号で、武家屋敷前、東山温泉(折り返し場所が超シュールでした)を通り鶴ヶ城の北側で下車、会津の蕎麦で腹ごしらえです。

香寿庵

宮泉酒造さんの向かいにあるこの香寿庵さん、十割蕎麦でなかなか美味しかったんですが、残念なことに翌月で閉店とのこと。日本酒がたくさん置いてあり、飲み蕎麦には貴重な感じでしたが、どうも職人さんが自前で居酒屋をされるそうですが、場所もよかっただけにつぎはどうなるんでしょう。

宮泉酒造

そして会津といえば宮泉酒造さん、こんな建物があるのはいいですね、もちろん試飲もできますが、おいてあるのは「宮泉」で「写楽」はありません。会津は旨い酒がたくさんありますが、今回寄れたのはここだけでした。

会津七日町

その後は会津七日町駅へ、そこから七日町を散策して絵ロウソクと会津塗りのおてしょ皿を買い、鈴善漆器店で会津塗伝承館などを見学して会津若松駅前の駅前フジグランドホテルにチェックイン。

駅前フジグランドホテル

ここのホテルは立地もいいんですが、近くにある日帰り温泉「富士の湯」に入れるのがGood。ただし、夕食はついていないのであらかじめ予約していた居酒屋「もっきり」へ。

居酒屋「もっきり」

ここで地酒を堪能して、締めは駅にあるまるたか食堂で喜多方ラーメンをいただきました。翌日はいよいよ只見線に乗車です。

 

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