いざ、壇ノ浦 その十二「柳の御所」

門司港から、国道3号線で小倉方面、門司へと向かう。

「昨日は東関の麓にくつばみをならべて10万余騎、今日は西海の浪に纜をといて七千余人、雲海沈々として、青天既に暮れなんとす。」
門司駅の山側ほど近いところに柳の御所(御所神社)はある。寿永2(1183)年8月、木曾義仲に追われ都落した平家一門は、安徳天皇を奉じて九州の太宰府に落ち延びたが、重盛の元家人である緒方維義の謀反が起き、この地へ流れ着いて仮の御所を造営したとの事。安徳天皇がこの地にいたのは1週間とも1ヶ月、あるいは2ヶ月とも言われ定かではないが、その後平家は勢いを盛り返して屋島に向かう事になる。
このあたりは大里と呼ばれ、今の門司駅も以前は大里駅とされていたが、以前は内裏と呼ばれ、地名が由来を表している。国道3号線から左折し、御所神社の周りをぐるぐるするが駐車場が見当たらない。神社敷地内にクルマは停まっているのだが、どうも関係者のみらしいし、こういう時はちょっと困る。
仕方が無いので正面に路駐してバタバタと参拝。付近には安徳天皇が風呂につかったとされる井戸があるらしいのだが、拝めずに退散する事になってしまった。

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