小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

只見線の旅から数ヶ月、驚きの情報が入ってきました。

地元ローカル線の小湊鐵道に、その車両が譲渡されると言うもの。あの、会津若松での名残惜しいお別れは一体何だったんでしょうか(笑)

確かに小湊鐵道は2015年にトロッコ列車が新製して導入しましたが、一般車両は1962年以来ずっとキハ200形が頑張っていました。かみさんなどは生まれてこの方「ずっと同じ車両しか見ていない」と言え、中古と言えど新たな車両が来ると言うのはまさにビッグニュースなんです。

ただ、新たな仲間と言っても、キハ200の最終型が1977年で、今回のキハ40 2021と2026は1979年の落成らしいので、2年しか違わないんですね。でも、基本の設計に20年くらいの開きがあるのと、エンジンも換装されているので結構違うのかもしれません。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

お隣のいすみ鉄道が何両か新車を入れているので、小湊もそのうち…と思っていましたがちょっと予想外でした。第3セクターとはちょっと事情も違うかもしれませんが、「昭和の風景」を求めて乗りに来られる方もたくさんおられますから、むしろ正解なのかもしれません。

キハ40は5月18日にこうして運ばれてきました。国鉄特急色のPFがいいですね、ブルトレ世代にとっては嬉しい機関車です。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

その後翌朝早朝にトレーラーで上総山田駅まで運ばれてきました。2015年のトロッコ列車もここでの搬入でした。

自分が小湊沿線にきた頃は、まだ五井駅で渡り線が繋がっていたと思いますが、その後撤去されてしまいました。もしまだ繋がっていたとしてもこうする方が安いんでしょうか?ちょっと変な話ですが変な話といえば、廃車車両の譲渡とは言え決してタダではないそうで、車検も繰越できないそうですし、廃車費用を考えたら熨斗つけて譲ってくれてもよさそうな気もします。しかも国鉄時代の車両はもともと税金で作られたものなんだし…などと考えてしまいますが、色々あるんでしょうか。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

車両は1両ずつ五井に牽かれていきましたが、なんとも実にレアな光景です。いずれ営業運転されるのであれば、またこのような光景もあるでしょうが、その時はどんな塗装になるんでしょうか。まったくの個人的な希望としては、

1、山陽3000系タイプ:色はファイアオレンジ+モーンアイボリーの、ほぼ今のキハ200と同じツートンながら、正面は高運転台に合わせて塗り分け位置を少し上げる感じ。その方がキハ200よりマッチョで男前なキハ40に合いそう。

2、赤の単色:キハ40は単色も良さそうですが、タラコ色ではなく近鉄のような、ちょっと濃い目の赤もシンプルでいいかも。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

運転されたらちょっと楽しみなのはクロスシートであること、やっぱり車内でお弁当を食べる時などはクロスシートがよく、なぜ今までなかったのかと思うくらい。キハ200でも2両つなげるなら養老渓谷側の1両クロスでもと思ったものでしたが、キハ200の窓割(ピッチ)はクロスシートに向いていないそうで、JRから椅子をもらったとしても合わないんだそうです。

キハ40 2両のうち2021は片側1人席になっていて、いろいろな需要にも対応できそうです。トイレはさすがに使わないと思いますが、壁の撤去まではなかなか難しそうで、イベント時のテーブルをしまっておく倉庫みたいな感じでしょうか。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

6月21日に行われた撮影会での一コマ、両気動車が繋がっている様子です。キハ40の唯一の欠点?は客室から前方の展望があまり良くないことでしょうか。小さい頃から列車に乗るとよくかぶりついていた身としては、ちょっと残念な部分ではあります。

小湊鐵道に新たな仲間「キハ40形」

五井機関区の様子、こうしてみるとバラエティに富んできて、これはこれでなかなか楽しげです。沿線に移り住むまで、ほとんど気動車には縁がありませんでしたが、小湊鐵道といすみ鉄道で合わせると何種類あるんでしょうか。手放しで喜べない事情もあるものの、すっかり気動車天国です。

阪急から能勢に移った車両がオールドルーキーと呼ばれていましたが、このキハ40もまさにオールドルーキー、昨年の災害から新型コロナと、そうとう厳しい状況にあると思いますが、今後の活躍に期待したいと思います。

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