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ゆく冬を惜しむ

3月に入り、いよいよ春が近づきつつあるが、世の中は出会いと別れの季節でもある。

今回の画像は「ゆく夏を惜しむ」の時と比較してもらえると面白いのだけれど、こんな風に季節は何度も巡ってくる。でもその中で巡って来なかった物事に対して、人は哀愁を感じるものだし、そんなフレーズを使った歌も多い気がする。ここにも春がやってきて木々や草花が色づく頃には、もうそこにユーノス500の姿はない。
小生が500に出会ったのはまず雑誌に掲載されていた記事で、その時はさほど気に留めなかったように記憶している。東京モーターショーにも行っていなかったので、コーラルの500が回転台に乗って出ていた事も知らなかった。
実物を最初にしっかりと目にしたのは、就職をしてから一人暮らしを始めた頃。幕張のぼろアパートで見た、向かいのマンションの駐車場に停まっていた紺色のものが最初だった。あまりの美しさ、かっこよさにに感動し、家賃や生活費で窮々としていながらも、すぐに貯金を始め、ベランダからいつも眺めては手に入れる事を夢見る日を送っていたものだった。
実家にいた頃に乗っていたソアラは叔父から譲り受けたものだったので、500は初めて自分で買ったクルマだった。スタイル、性能に不満はまったくなかったし、大好きなボディカラーも選べ、まさに完璧な相棒と言えた。それから13年間、結婚もしたし、デザイナーを目指して学校に通ったり、リストラにあったり、会社が潰れたり…いろいろな境遇や人生の大きな節目を一緒に走り続けてきた。小生にとっては500のコックピットはいつでも心地よく、実に落ち着ける空間だった。壁の薄いアパートでは思うように聴けない音楽も存分に楽しめたし、北海道から広島、金沢など、ほんとうに色んなところに連れて行ってもらったし、数多くの友人も乗せてきた。
6年目からはオーナーズクラブを通して、多くの素晴らしい仲間達に巡り会えたし、そのなかでの色んな活動や、MASTERPIECEの製作によって今の自分があると言っても過言でないほど、自分の人生を大きく変えたクルマだった。今はただひたすら感謝の気持ちでいっぱいである。
そんな500もいよいよ明後日、旅立つ。

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ゆく冬を惜しむ」への5件のフィードバック

  1. いよいよ…ですね。
    自分もつい最近同じ境遇というか気持ちになったばかりなので、痛いくらいKahanどのの気持ちがわかるよ。
    多分、きっと…、時間が全てを素敵な思い出とし、何時までも”僕の500”としてキミの心の中に居続けると思います。
    日曜は最後の対話を思う存分に楽しみ、そして気持ちよく涙を流してきてくださいな。

  2. 衝撃的な出会いというものは奇跡ですが、好きなものに没頭して行動することも、たくさんの奇跡を生むのですね。
    いよいよ明後日ですか。
    お気を付けてLastRunを楽しんできてください。
    泣いても花粉症のせいにできます。

  3. むしゅ&Yukizoちん>>
    いやー、いよいよです。
    いままでは出掛けても必ず帰ってきていたのが、今回はそうでないんだなーと思うと寂しいですけど、日々進んで行くクリアの剥がれをみると、早く引き渡して奇麗にしてあげたい気持ちもあったりいろいろと頭の中は忙しいですー。朽ちていく500を見るのはそれはそれで辛いですもんね。(カラいじゃないよ)

  4. いよいよですか。
    万感胸に迫るものがあると思います。kahan氏が500と出会わなければ、こうしてお話することもなかったかもですね。ラストラン堪能してください。
    >壁の薄いアパートでは思うようにできない○○○も存分に楽しめたし、・・・
    と読んでしまいました。

  5. 和尚様>>
    しかし、マスターズで色んな人に出会って、ほんとに上には上がいるんだなあって思いましたよ。まさかこんなにエ○い…(爆

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