Macで次世代オーディオ環境

ほぼすべてのCDを処分してから4ヶ月が経ち、随分慣れてきました。

Nightfly Trilogy

とは言え「棚」というのは脳と密接に結びついているようで、いくらパソコンのファイル管理が便利になったとしても、2〜3000枚以下のライブラリであれば、棚から出してくる方がやっぱりいいようです。

反面、iTunesの利便性もまた捨て難く、iTunesができる前と後とでは明らかに後の方が音楽をかけている時間が増えました。なので、iTunesでの音楽環境を少し改善してみようかなとMP3エンコーダにXLDを導入してみました。iTunes純正のエンコーダを使うよりも明らかに音の響きが違っていて情報量が多い気がするので、既存の曲も順次XLDエンコードのものと入替えています。iTunesも現在は256kbps(VBR)モードがあるのでその数値自体は同じなんですが、XLDの方がフレキシブルに対応してくれるのか、同じ曲をエンコードしてもサイズが変わってきます。例えばSteely Danのバビロンシスターズだと、iTunesだと256kbpsで11.6MBなのがXLDだと247kbpsなので10.4MBで済んだりしています。

じっくり音楽を味わいたい場合には、外付HDに保存したCDをマウントしてAudirvanaで聴いており、これが従来のCD音源であればいいんですが、ハイレゾ音源を聴く場合にはちょっと問題があります。

以前にも書いた通り、現在MacBook Proの光端子から光ケーブルでCDプレーヤーのマランツCD-16Dに接続、CD-16D内蔵のDACを介してプリメインアンプであるデノンのPMA-200IVに繋いでスピーカーから音を出しています。CD-16DにD/Aモードが搭載されていたために実現できた環境ですが、そもそも1997年、ハイレゾのハの字もない頃の発売のため、24bit程度のハイビットには対応しているものの、96kHzやそれ以上のハイサンプリングレートには対応していません。

例えば、画像にあるドナルド・フェイゲンの「Nightfly Trilogy」、これは3枚のアルバムのハイレゾ音源が収録されていますが、そのうち「Nightfly」は24ビット/48kHzでそれ以外が24ビット/96kHz音源です。現在の環境だと「Nightfly」は楽しめるんですが、それ以外はスピーカーで聴くことはできず、ヘッドホンでしか楽しめません。ヘッドホンで聴くというのは、良いモデルを持っていないのもありますが、あまり好きではなく、楽しいハイレゾライフを送るにはCD-16Dに代わる新たなDACを導入しなければならないというわけですが、ネットをウロウロしたところ価格もピンキリでどれがいいんだかサッパリわかりません。

そこで、音響製品専門ショップに現行の環境を説明して、「CD-16Dの代替として、同等かそれ以上の性能を持ったDACはどれか」聞いてみました。 条件としては光入力端子があることです。最近はUSBによる接続も遜色ないほどいいようなのですが、我が家のようにMacからオーディオまで3mほどのケーブルを繋ぐとなればまだ光の方が安心できそうな気がしますし、Macに光出力端子がある以上、ただでさえ少ないMBPのUSB端子をふさぎたくないというのもあります。

で、ショップの回答では、CD-16DのDACじたいは今なお優秀で、そこそこのDACでは却って悪くなってしまうそう。代替として最もオススメなのはラックスマンのDA-200やHEGELのHD-10とか。いずれも10諭吉を上回るモデルです。予算的に厳しければCECのDA-53Nあたりはどうかということでしたが、これもお手軽とはいきません。と言うよりこれでは従来のハードウェア至上主義的流れから進歩してないですね。

ハイレゾ音源は確かに楽しんでみたいですが、まだ数曲しかない段階で高価なDACというのはちょっとどうかと思いますし、ハイレゾ音源と言うのはかなりのデータ食いです。例えばドナルド・フェイゲンのH-Gangという曲の場合従来の16ビット音源では55.6MBで済んだのに対し、24ビット音源になると181.5MBにもなってしまいます。これではいくらハードディスクがあっても足りません。

ところで、最近聞くのが音楽のクラウドサービスというもの。先日もamazonがサービスを始めたそうで、これは手元のMP3データをアマゾンのクラウド上にアップロードすることで、PCのウェブブラウザやモバイルフォンのアプリでストリーミング再生を実現するものだそうですが、もっと発展して、膨大な音源はクラウド上にあり、ログインすれば自分の購入した曲をいつでもどこでも聴ける、あるいは料金を支払えば決められた範囲でどの曲でも聴けるというシステムも考えられます。これだと自分のハードディスク容量やデータクラッシュを気にする必要がないので、将来、通信環境が発達して提供される曲がハイレゾ音源になれば…。

というわけで、今はハイレゾ音源を100%楽しめない環境ですが、今後DACをハイレゾ対応のものに買い替えるにしても、クラウドサービスの先行きがもう少し明らかになるか、あるいはCD-16Dが壊れてからでも遅くはなさそう。そうこうしているうちにDACの需要が増えれば、価格も下がってくるかもしれないですしね。

ただ、こういった環境はまず手軽に、できればいい音で楽しむためのもので、本当にいい音を聴きたいという場合はまた路線がちょっと違ってくるように思います。

AD

Macで次世代オーディオ環境」への4件のフィードバック

  1. 前にも書いたけど、音楽専用にWinで組んじゃえば色々出来るのに・・・
    ONKYOのボードも新しくなりました、SE-300PCIEというのが出たんですが相変わらずMACには対応してないです
    DACチップがちょっとどうなのよ?なんですよねぇ、導入にはしばらく様子見です。
    MACでは使えないけどUSB接続のONKYO SE-U55SXは音質的にはぺらっぺらで満足いく物では無かったです
    付属ソフトのCarryOn Music 10も使い勝手は今ひとつ。

    いっそこんな世界に入ってみる(笑
    http://homepage2.nifty.com/~mhitaste/audiotop/sakurei_page/dac.html#20100801-O

  2. >>Ritzどの
    毎度ですー。先日のお知り合いの方は元気にされていますか?
    どうも、詳しいことは分からないんですが、PCオーディオの場合、現段階ではOSの仕様のためか、音質面ではMacの方がかなり有利だと聞いてるんですがどうなんでしょ?
    実際現行のCD-16Dの内蔵DACで、いまのところ大きな不満はないですし、ハイサンプリングさえ対応できれば…というところなんですよ。
    って自分まったく次元の違うこと言ってるかも…。

  3. >毎度ですー。先日のお知り合いの方は元気にされていますか?
    心配頂きありがとうございます、あの後週一で3回物資運びをして
    旦那さんが彼岸へ行ってしまったのをきちんと見送ってから
    4回目で私の家でゆっくりさせる事にして連れてきちゃいました。
    最短でも、桜が終わるまではここに置いときます。

    >音質面ではMacの方がかなり有利だと
    64bit-OSで動いてるからでしょう、Win7-64bitと何も変わらないですよ
    オーディオ屋さんの言い分ばかりで構成すると予算がいくらあっても
    足りなくなるので注意して下さい。参考に下(私が楽しんでる世界に近い)
    http://www.geocities.jp/ks_okamoto/saikin/88mk2/vpmini88mk2.htm

  4. >>Ritzどの
    ああ、痛ましいことです。どうか気持ちを強く持って欲しいです。
    MacとWinの件は、下記サイトなどであるように理由のようですよ。
    http://park19.wakwak.com/~soundtherapy/audio/musicpc/musicpc02.htm
    詳しい方にとっては問題はないそうなんですが、まぁ元々自分はMacですし「ラッキー」くらいにしか思ってなかったんですけども。
    自分はもう1本MONO針が欲しいなーなんて思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る