最近「着盤」シリーズがないので、買っていないだろうと思っていたそこのアナタ。実は着々と入荷しておりまして…もう、どれから書こうかってな勢い。
今回はベートーヴェンの田園交響曲をわざわざリストがピアノ用に編曲し直したものを、あのグレン・グールドが弾いてしまうという見ただけでも興味深い1枚。これもまた、中学時代に友人に聴かせてもらっていたものを久々に手に入れたわけ。第5番の「運命」もいっしょに購入。
このころのベートーヴェン交響曲は、後期と比較しても割とメロディアスなので、ピアノで弾いても驚くほどしっくりくる。田園などはオケのものよりも愛着を感じるくらい。しかし、ベートーヴェンには「田園」ソナタもあるからごっちゃになるなあ。
これら交響曲のリストの編曲モノは技術的にもかなり難しいらしく、それが理由か知らないがとにかく録音自体が少なくて比較のしようもないのだけれど、グールドはここでも印象的な演奏をしてくれている。どうもこの人の持つ音、それからリズムは天性のものがあるんでしょうね。詳しいところは分からないのであれこれ断言はやめときますけど。とにかく心地よいですよ、この人のピアノは。
しかし「運命」のほうは演奏時間が短いのはわかるけれど、そのあとに「田園」を1楽章だけいれるのはどうにもいただけない。別のカップリングはできないものだろうか?そこだけダブっちゃったよ。