見てください、この眺め。道南は絶景が少ないと言いますが、そんな事はありません。
道央自動車道を虻田洞爺湖ICで降り、洞爺国道を通って湖の突き当たりを右へ、途中のリゾート施設には目もくれずにやってきたのがこの場所壮瞥公園展望台です。
道央自動車道の長万部辺りで雨にも降られた時には、洞爺湖も大沼のような状況で、羊蹄山が望めなかったらどうしよう…と心配もしたものでしたが、無事、こうして見る事ができました。手前の木々は梅林で、然るべき季節の快晴の時には、どんなに清々しい絶景になるんでしょうか。
洞爺湖じたいも、中の島があったりしていいですね。今回はニセコ方面には行かないけれど、可能であれば羊蹄山の姿を拝みたかったので、満足です。先を急ぐあまりここを通過しなくて本当に良かった。
この展望公園のいいところは、左を向けばこのように有珠山と昭和新山も望めることです。これだけの景色でありながら、あまりガイドブックには出ていませんでした。たしかにアプローチはかなり分かりづらかったんですが、今はネットでいろいろと調べられるのがいいですね。今回も地図をたくさんプリントアウトしてきたんですが、何の事はない、レンタカーにはしっかりカーナビがついていました。「learn by heart」派の自分でもこれはこれで便利で重宝します。
展望台から降りてきて、壮瞥町役場でトイレ休憩。ここは1986年に廃線となった胆振線の壮瞥駅跡ですが、面影が全然ありません。どうなんでしょう、地域の方々は鉄道が廃線になったら、痕跡をきれいさっぱり消し去りたいものなんでしょうか。
胆振線は現役時代、たびたび火山活動の被害に遭ったそうですが、鉄道は他の交通機関と違ってインフラの整備も請け負わなくてはいけないので、とくにローカルは厳しいんでしょうね。線路は道路と同様に自治体が管理すれば違ってくるんでしょうか。
さて、壮瞥から伊達紋別までは、有珠国道の463号線を通るのが一般的ですが、取り締まりがあってもナニなので、あらかじめ調べておいた県道519号線を使います。遅れはほとんど変わらず40分のままですが、室蘭へ行く前にまたちょっと寄り道、海辺の駅「北舟岡駅」に立ち寄ります。
なかなかのロケーションですね。せっかくの海辺なので、快晴が良かったんですが、このどんより曇り空も「最果て感」を演出してくれているかも。駅だけもいいんですが、やはり列車という被写体が欲しい。駅の時刻表を確認すると、たまたますぐに普通列車がありました。上下合わせても1日23本しかないので、時間がないなか、これはラッキーでした。
どうせならもっとくたびれた車両の方が…などと勝手な事を考えつつ、室蘭へと向かいます。