旅行3日目はショートプログラム、松江で過ごします。
サンライズから続いた旅行2日目は長い1日でしたが、3日目はちょっといい温泉宿に早めにチェックインする、午後3時までのショートプログラムなので松江で過ごします。
松江は城下町として高い文化度に加え、日本海や宍道湖などの独特で豊かな自然が魅力の町ですが、富士吉田や中津川、小浜、鳥取と並んで市原とほぼ緯度が同じことから、妙な親近感のわくところです。
この日最初の目的地である由志園へは、松江〜境港のシャトルバスでいきます。これも一畑電車同様「縁結びチケット」で乗車が可能。
由志園は、日本海に向いた湾が、砂州によって塞がれてできた「中海」と呼ばれる潟湖に浮かぶ大根島にあり、中止された淡水化事業の名残である堤防を渡っていきます。ちなみにCMで有名なベタ踏み坂は、この先江島から境港市に向かって架けられています。
由志園はこの時期牡丹が見頃、エアコン完備の「牡丹の館」をはじめ、園内には見事な大輪が咲き乱れていました。
池泉回遊式の日本庭園もよく手入れされており、とても清々しい園内ですが、いろいろと詰め込みすぎて若干テーマパーク然としてしまっているのはご愛嬌。
紅葉が多数植わっていましたので、秋の美しさもまた格別なものになりそうです。
広い園内ですが、やはり庭の正面は茶房からの眺めでしょうか、店に入らなくても手前からこのように額縁効果で望めます。秀逸な松の姿をメインに据えた角度。
こちらは池泉をメインに据えた角度。右手の修学院離宮のように川石を敷き詰めて作られた州浜、窓からは先の一部しか見えませんが、中島に灯籠もあってちょっと桂離宮風味でしょうか。奥行き感があっていい感じです。千葉だと花を絡めた公園をすぐ洋風にしてしまいますが、このような正統な日本庭園も欲しいところです。
由志園からまた同じバスで松江に戻りますが、JR松江駅前ではなく、松江しんじ湖温泉前で降りて出雲そばの名店「ふなつ」でランチ。出雲そばのように安価に土地の名物が食べられるのは助かります。
今回の旅2度目の出雲そばでしたが、前回以上にブツ切りのそばに、結局あまり馴染めませんでした。第七代松江藩主の不昧公も、出雲そばは「(のど越しではなく)少し辛めのつゆをつけてよく噛んで噛んで食え」と説いているそうですが、それなら麺状にせず、そばがきでいいのに…という気も。実際そばがきは美味しゅうございました。
ランチの後、松江城はすぐそこなんですが、目の前のバス停から一旦バスに乗って向かったのは地元の酒屋、槙戸天狗堂さんです。昨日のこ根っこやで「王祿の丈径」を扱っているお店ということで教えてもらったところです。ここでその「丈径」と「月山 特別純米 出雲」を購入し、松江城へと向かいます。