鎌倉がなんとなく物足りなかったこともあって、3日後には川越に。
川越は以前より行ってみたいと思いつつも、千葉からは車でも電車でもなかなか行きづらい場所で長らく二の足状態でした。いつもチェックしているお庭のサイトを見ていて喜多院の庭園が目に止まり、行ってみることに。
京葉線〜有楽町線〜西武池袋線と長い道のり、西武池袋線は自分はほとんど馴染みありませんが、かみさんは学生時代に使っていた懐かしの路線です。
本川越駅から徒歩でまずは仙波東照宮へ。長い歴史を持ち、無量寿寺と呼ばれていた喜多院も、徳川家とのつながりによって興味深い変遷を辿ってきたようです。
庭へはこの庫裏から入ります。この庫裏と隣接する客殿、書院は、寛永15(1638)年の川越大火によって堂宇が焼失したことを受け、徳川家光の命により江戸城紅葉山の別殿を移築したものです。
客殿前の庭の奥、赤い反り橋の横にに豪壮な滝石組が見えます。なかなかいい感じの石組みですが、ちょっと遠くてわかりづらいのと、土台部分のコンクリート処理、庭全体の構成から外れてしまっているようなのが残念。
書院に移ると遠州流とされる「曲水の庭」が見られます。こちらは客殿寄りの構成で、刈り込みと小さめの石で仕立てた穏やかな感じの庭です。
右手に目を移すとこのようにちょっと武家らしい構成に。雅さはないけれど、ピリッとして品がある良い庭園だと思います。川越にこれほどのものがあるとはちょっと驚きでした。さすが埼玉、翔んでます。
面白いのは砂利の部分、とくに客殿寄りの方に顕著ですが、砂利のところにそのまま水を流しても問題なさそうな構成であること。「以前は水を流していたのに井戸が枯れちゃったので、砂利にしました」といわれても納得しそうな感じです。
この日も天気が良すぎて陰影がハッキリしすぎてしまいましたが、滝石組のアップです。非常に大きな石であるにもかかわらず、これ見よがしなところがなく、品よく仕上げられています。
願わくば鑑賞スペースをもうすこし心地よくできないものかと思いましたが、書院も文化財である以上難しそうです。
客殿と紅葉山庭園、わかりづらいですが奥に冒頭の豪壮な石組みがあります。梅が咲き始めていました。
紅葉山庭園の続きですが、信長、秀吉、家康を石で表しているそうです。
思いの外気に入ってしまいました、川越は古い町並みが有名ですが、ぜひここも立ち寄ってもらいたい場所です。
最後は五百羅漢を見て町並みの方へと移動しました。