今年のF1も開幕まであと2週間あまりとなった。シーズン中も通常のインターバルが2週間である事を考えるともう開幕したようなものだ。
今年は見どころがたくさんある。
まずはタイヤ。1レースタイヤ交換なしで走り切る事になったため、色んなタイプのドライバーが活躍出来るようになる。今年の琢磨も期待はしているが、このことでバトンに差をつけられやしまいかちょっと心配だ。逆に今年からレッドブルに移籍したクルサードが、トップチームのプレッシャーもなく、うまいところを見せられるかも知れない。
テストの状況から大まかにはマクラーレンとルノーの調子が良さそうだが、マクラーレンのコンビ、ライコネンとモントーヤの対決も見物だし、やっと勝てるマシンを手にしたフィジケラやハイドフェルドがどんな戦いを見せるのかも面白そうだ。トップチームのプレッシャーのなかでのウェーバーも目が離せない。
今年からインド人初のF1パイロットとして参戦するナレイン・カーティケヤン選手は個人的に注目している。数年前にマカオF3で見せた速さが記憶に残っていて、うまくいけばかなりヤルんじゃないかと思っている。
それはそうと、F1は今分裂の危機にある。GPWCが発足し、新シリーズとして立ち上がるかも知れないのだ。フェラーリは早々と現行F1とサインし、「ウチがいなければ新シリーズも成り立たないだろう」とたかをくくっているようだ、たしかに当初は厳しいかも知れないが、面白くかつレベルの高いレースをすれば少しずつでもお客さんはつくだろう。F1と言うカテゴリは他のモータースポーツとも違って、チーム格差を受け入れてこそ楽しめるものだ。技術の最高峰を争う以上、格差が出来るのはある意味当然で、そのために、争えるのはチームメートだけというケースが多くなる。そんな時にフェラーリのようにチームオーダーを出し、勝ったは良いが興味をそぐような行為をしていれば客は離れる。バトルがないからつまらないのではなく、理不尽なスポーツマンシップが受け入れ難いのだ。
予選方式1つとっても、とかくお客さんの立場を忘れがちな運営側だが、これを機に見直してもらいたいと思う。