いよいよ九州を離れますが、このフェリーもまた今回の楽しみなイベントのひとつです。
大学時代に小笠原に行った時以来となる長距離フェリー、しかも今回はちょっと贅沢な個室というわけで、楽しみにしておりました。
阪九フェリーは福岡県の新門司港と、兵庫県の神戸港、大阪府の泉大津港を結ぶフェリーで、神戸便には「せっつ」と「すおう」、泉大津便には「やまと」と「つくし」の計4隻が就航しています。どちらの便にしようか迷ったんですが、下船後、生駒に寄りたかったことと、泉大津便の方が2等指定A洋室のつくりが良かったため、泉大津便を利用することにしました。
高速道路のETC割引が普及してから、各地のフェリーは苦戦を強いられてしまっているようですが、この阪九フェリーはとても使い勝手が良く、自分のようにマイカーで九州を訪れる者にとって「使わない手はない」と思えるほどです。まず第一に時間がいい。新門司港発が九州をたっぷり楽しんでから乗れる17時半で、出航もまだ明るいうちに楽しめ、展望浴場や食事をゆっくり楽しむ時間もあります。また、泉大津港への到着もラッシュが始まる前の朝6時で、一刻も早く大阪市街を離れるのにも好都合です。もちろん寝ている間に車もろとも運んでくれるうえ、体力も温存できるのは言うに及ばず。
ただ、それで運賃が高いと困りますが、阪九フェリーは日本中のフェリーの中でもかなり安価な部類に入るんじゃないでしょうか。季節や原油価格などによっても違うんでしょうが、この時は4m未満の自動車航送運賃+2等指定A個室料金で、たったの16500円でした。
フェリーターミナルで受付と支払いを済ませた後、乗船時刻になると順番に急坂をあがるようにして乗船します。この日の船は「やまと」で、一番上の画像の通り、艦首には波動砲の穴もあります。航行中は車に戻れないので、必要な荷物をまとめてまずはフロントへ行き、部屋の鍵を受け取ります。
画像左奥がフロントで、その右側が売店、手前のスペースではミニライヴも行なわれます。鍵を受け取り、いよいよ指定の個室へ。
画像のように決して広くはありませんが、十分なスペースです。これが「せっつ」や「すおう」だと、JRの寝台特急のB寝台「ソロ」のようにL字型のスペースが重なるので、このベッドの上のスペースが隣の部屋のベッドスペースになってしまうわけです。あとはこれで窓があると言うことないんですが、夜間の航行がほとんですし、このエリアは船の中央部にあるので仕方ないですね。
これは展望浴場です。中は写せないのでちょっと拝借。まだ明るいうちに入りましたが、海を眺めつつ湯船につかるのはまた面白い感覚です。時間がちょうど良かったのか、自分のほかには3名しかおらず、ゆっくり楽しめました。
ここは食堂のエントランスで、まだ営業開始前です。向かいの椅子はフリースペース。
中はこんな感じ。
そして夕食。自分は乗船前にコンビニで買ったおにぎりで遅めのランチをしていたため、あっさり系をチョイスしていったところ、こんな感じになりました。もちろん、ビールもいきます。
ここは展望デッキで、まだ出航前の様子です。船内にもパブリックスペースが充実しているせいか、出港時にちょっと賑わったくらいで、あまり人はいませんでした。
さあ、いよいよ楽しかった九州ともお別れです。次に降り立つのは大阪泉大津。今回キャンペーンで阪九フェリーの「マリンクラブ」に入ったため、できればまた1年以内に利用したいところですが、果たして…。