Mac OS Xの新しいバージョン、10.3が発売され,早速入手してみた。OS Xは加速度的に進化を遂げ,「今回のバージョンアップはいいや」と思わせないところは素晴らしいが、財布には厳しい。
とはいえ、Windowsに比べて圧倒的にシェアが少ない…というより無いに等しいため、開発予算もそうかけられないはずなのに、これだけの機能を盛り込み、なおかつWindowsより安価で提供してくれるのはうれしい限り。
あらかじめ聞いていた情報通り、きびきびと速くなっている。OS 9ほどではないにしろ、それにかなり近いものがあるし、使用上感じにくい部分ではすでにずいぶん高速化されていたのでトータルで見ればもはやOS Xの方が高速と言っていいだろう。
今回の目玉であるエクスポーゼ機能は素晴らしい、OS9時代のウィンドウシェードがなくなってから非常に不便で、フリーウェアなどを用いていたのだが、これで一気に解消されただけでなく、遊び心もあってなかなか楽しい。OS Xユーザーはすべてアップグレードをオススメするし、OS9ユーザーは、仕事で使用しない限りはOS Xへの切り替えをこれで積極的に薦められる。
ただ、ファインダーのメタル調は個人的に好きではなく、アクアと切り替えられるようにしてほしい。また、復活したラベル機能だが、OS9時代のようにフォルダ自体に色がつく方が好みだ。ファイル名についたのでは着色部分の長さがファイル名に依存される為まちまちで、カラム表示でない限り美しくない。
それ以外にも、Pantherには、いくつかの不具合も報告され、とくにL2キャッシュがオフにされてしまう事例などは直接影響する点で、少々がっかりだったが、短期間でこれだけの新OSを送り出してくることには拍手を送りたい。とにかく次は何をしてくれるかが楽しみで、これこそがMacを使う楽しみの1つでもある。