蒔絵梅に鴛鴦図硯箱

11月19日は妻の誕生日でした。

蒔絵梅に鴛鴦図硯箱

さて、今年は何をプレゼントしようかな…と考えてはみるんですが、毎度の事ながら難しいものですね。今までは度々クルサードがらみのものを選んでましたが、彼も引退しちゃってちょっと何ですし、そろそろ趣向を変えてみることに。

日頃、水戸黄門を見ていると、よく簪をプレゼントするシーンにでくわします。ちょっといいかなと思ったんですが、今の生活様式でなかなか簪を使う機会はなさそうです。「じゃ、櫛はどうだろう?」どうせなら妻の好きな蒔絵と螺鈿をほどこしたものなんか…と色々調べてみました。すると、調べすすめていくうちに、どうやら櫛はその発音から「苦」と「死」に結びつくので縁起が悪いとか…。

「こりゃいかん!」というわけで思いついたのがいわゆる蒔絵箱。女性へのプレゼントという意味では簪や櫛には及ばない気がしますが、妻は蒔絵が好きで普段から美術館で蒔絵の作品を見てはガラスに長いこと張り付いていました。そんなイメージもあって、希望としては草花を蒔絵と螺鈿で描き、そこへ小さく鳥があったりするのが良かったんですが、そうそう思い通りのものが予算内ではなく、やっぱり新品ではちょっと無理そう。

というわけで、オークションなどもふくめて色々探しまわった結果、骨董屋で見つけたのが画像の「蒔絵梅に鴛鴦図硯箱」。おしどりが描かれていたりするのは当時縁起物として納められたんでしょうか?
残念ながら螺鈿はなく、蒔絵部分も控えめで豪華という感じではありませんが、梅の枝振りがなかなか風情があって奥ゆかしいのと、我が家の庭にもお気に入りの梅の木があることや、おしどりも夫が妻に渡すには良いモチーフかも知れないと言うことで決めました。

年代は大正から昭和初期と比較的新しいようですが、江戸末期や明治期のものは、蒔絵こそ派手で豪華でも肝心の漆塗りが手抜きのものが多いんだそうです。ま、このへんの良し悪しはなかなか難しいところですが、漆も固くてしっかりしているとのことでした。
大きさは20cm×25cm程度、硯箱と言っても普通の箱として使える形です。手触りやコトコトという音がなんとも心地よくて良いですね。日本伝統の色んなモノ、もっと知りたくなりました。

蒔絵の箱なんてこれまでは美術館で見ていただけでしたが、結構探すといろいろあるものです。

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