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クルマがクルマであるために

当ブログからもリンクをさせていただいている「VW Car Life from north country.」のマスター、newbeetle-cabさんがクルマを買い替えられた。

今までの真っ赤なルポGTIからシルバーのパサート・ワゴンへの乗り換えである。この結果そのものを見て色んな考え方はあると思うけれど、氏はこれに至るまでの経緯を事細かに綴られており、これがまたリアリティに溢れているので非常に面白い。やはり実際にお金を出して購入される方の真摯なレポートは、そこらの雑誌記事など比較にならないほど楽しめるし、氏の場合には自動車に関する知識もあり、また比較判断基準が明快なので説得力も持っている。説得力があると言う事は、例え自分と趣味や考え方が多少違っても十分楽しめると言う事なのだ。
そう言えば、今回は読者にも予想をしていただいていたけれど、小生はちょっと出遅れてしまって(むしゅから聞いて知った)、コメントを入れるタイミングを失い、行方を静かに見守ることに決め込んでいた。(小生の予想はモンデオだった・笑)
クルマと言う高額商品を購入するにあたっては、やはり人それぞれの事情があり、もちろん予算や、家族構成、生活環境もあろうが、それまでの所有歴なども微妙に関係したりして、その結果は非常に興味深い。そんな中で今回選択基準のひとつとして考えさせられたのは、メーカーは、そしてディーラーはどれだけユーザーのことを考えているのだろうか?ということ。今回の氏のクルマ選びの結果には少なからずそう言った要素での判断が感じられた。例えば小生も気に入っているアクセラはちょっと時代遅れの4ATを採用している。「6速だとビジーになりやすいから4ATがベター」などとマツダは理由付けるのだろうが、最近のマツダにはこういった「逃げ口上」的説明が多すぎる。4速が悪いとは言わないが、MPSを出すヒマがあったら基本パッケージの熟成に専念してもらいたいと思うし、お客さんの満足度よりも、自己満足を優先してるようにも捉えられ、それが企業の姿勢として評価されてしまうのだ。まあ、アクセラの場合にはその他が非常に良くできている為に欠点が却って目立ってしまうと言うこともあるのだが。
また販売店にしても、販売網が貧弱だったりするのは置いておくとして、売る気がないとか、商品知識が乏しいなどと言うのは明らかに致命的なものだ。販売店とは言っても結局は個人の問題なのだろうが、それがどれほどの影響力をもつのかはもっとメーカーでも把握して欲しいところ。営業マンがすべきことは「いかにいい買い物をしたと感じてもらえるか」ではないだろうか。感じの悪い…なんてのは問題外。これではせっかくのクルマも、その開発者も可哀想だ。また、メカニックにしてもそう、ここがお粗末ならハッキリ言って次はないのだ。ユーザーはまず信頼できるショップ探しからしなければならないのだろうか。
今回のnewbeetle-cab氏の購入記を読むと、メーカーやディーラー、そして自動車媒体が何をしなければいけないのかが浮き彫りになる。心ある業界の方が一人でも目を通してくれる事を願わずにはいられない。

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クルマがクルマであるために」への8件のフィードバック

  1. 暇人なので、毎回コメントしてますが(苦笑)
    今回のnewbeetle-cab氏の次期愛車選びが、丁度自分の愛車選びの後(ブログ上では)ということで、それこそ興味深く(予想はズバリはずしましたが。笑)読ませて貰っていました。 
    ただ、自分の時もそうでしたが、仰るとおり「どんなに良いクルマ(商品)」であっても、それを扱う販社や窓口担当によって、我々ユーザー側がそれを購入するか否かという部分を大きく左右するのを、自分自身も経験して今に至っているので、(尤も自分の場合今回は”まだこれから”如何にして良い付き合いが出来るであろうかという様子見な状況ですが)そんなところから見てもnewbeetle-cab氏とディーラーさんとの素敵な付き合い方というのは、羨ましく思いましたねぇ。
    キミもディーラーさんとはかなり良い付き合いしてるじゃない? 気に入ったクルマを気に入った場所で診て貰えるのって、実は意外と少ないと思うんですよね。

  2. むしゅ>>
    そうねえ、そうは言ってもなかなか名古屋のような環境にはならないよねえ。まあ、いい加減な事をされないってだけで御の字でしょうか。

  3. 有難う御座います。当方の駄文にお付き合いいただいた上に、お褒めの言葉を頂き大変光栄です。仰るとおり、クルマを買うと言う行為は「製品そのものを買う」という側面もありますが、私はメーカーのフィロソフィーから販売会社、セールス担当を含めたトータルサービスでクルマを判断しているのかもしれません。時代はレクサスの様に「サービスをして欲しければ金を払いな。」とまず手を先に出されてしまうのが当たり前の時代になりつつある中で、技術者が情熱を持って開発をした商品を真っ先にセールスが惚れ込んで顧客に薦めていく。当然の事と思っていた事が、実は稀有なことであったと気が付いてしまった今、私がお付き合いを頂いているVW新札幌さんとの出会いは本当に幸運であったと思います。(いつもお世話をして頂いてばかりなので..)正直言って、VWの販売店もその辺りはマチマチです。特にDUO系は経験上、真剣味にかけるお店が多いようですね。

  4. newbeetle-cabさん>>
    こんちにちは。やはり昨今の提灯記事だらけのなかでとても貴重な記事だと思っています。これからもぜひマイペースで続けてください。自分もクルマを通してメーカーを評価する方なので参考になります。

  5. これまでフィエのことでお世話になってた営業さんが辞めちゃいました…
    そもそもフィエを選んだのは試乗したときのフィーリングが良かっただけでなく,営業さんが良かったからなんですよね。前車が事故で急遽乗り換えなければいけなかったのですが,本当にいろいろとよくしてもらいました。
    今度の営業の方はとくに引継があったわけでもなさそうだし,クルマの知識は偏ってるし,相談事に親身さが感じられないし,クルマの説明にカタログを読めと差し出す始末。名刺にはシミがついてたし,それに虫歯があるらしくて口がすごく臭いよ(苦笑)。
    次はもうフォードから乗り換えようかと早くも考え出した次第です(笑)。ほんと,営業やメカの人との人間的なつながりとか,ディーラーの雰囲気ってクルマ選びの中で大事ですよねぇ…

  6. れいんさん>>
    うーん、シミに虫歯ですか…。それは厳しいですねえ。フォードを応援したいので乗って欲しくはあるんですが、ルーテシアやヴィータ、グランデプントなどが出そろうのでとりあえず、選択を楽しまれてみるのがいいでしょうね。

  7. フィエで遠出(出張)中です。
    片道約6時間ほど。
    いつも思うのですが,長い時間のると甲高い騒音が耳障りになります。
    ルーテは発表直後に実車見ました。
    オートカーでのフィエとの比較記事読む限りでは騒音は少なそうですけど運転は退屈そうな・・・
    ヴィータは好きでしたが故障や事故で相性悪かったような気がしています。
    でも新型が日本に入ってくる気配なのでかなり気になってます。
    ちなみに今度のフォードの営業の方にフィエSTをちょっとだけ試乗させてもらいました。
    GIHAより滑らかな足回りと野太いエンジン音が官能的でした。
    開発中の噂がある大きくなる新フィエ,気になります。

  8. れいんさん>>
    次期フィエスタまでにはまだ2年くらいはあるでしょうか。ちょっとフォード本体の具合で仕上がりも左右されないか気になるところです。あと体制を一新したデザインについても。

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