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オペル アストラ その2

さていよいよアストラに乗って運転してみよう。
カチンカチンでまるでオランダ盤って感じですね(謎)
アクセルを踏み込むと、2リッターターボは速い速い、それはもう免許が何枚あっても足りないくらい速い。しかし速すぎてトルクステアがでる。その上タイヤが17インチの45なので轍に取られるし、直進安定性もアクセラに比べると少々落ち着かない印象。しかしそれを除けばクルマ全体がガッチリとしており、さすが欧州車だ。アクセラに比べても剛性感が高く感じられるのは、おそらくサスペンションやステアリングなど感じやすい部分の取付剛性がしっかりと確保されていることがまずあげられるのではないか。それでいて車重もほとんど差がないのは秀逸。17インチホイールもアクセラよりも履きこなせているし、動作の精度が高く、正確でしっかりしているためにアクセラよりも15mm車幅が広いにも関わらず、逆にクルマの大きさを感じさせない。また、静粛性が高いのも理由になるだろう。履いていたコンチネンタルは少々やかましいので、これをレグノなどに替えれば一層静かさは向上するだろう。これらの要素は、総合して走りの質感の高さとして感じられるものなのだ。
アストラの高速時の安定性はやはり相当なもので、45タイヤとは思えないほど乗り心地もフラットで素晴らしい。このあたりは国産車にはなかなか追い付けない部分だろう。ただ、それにしても45タイヤはちょっとやりすぎだ。ついでに言うとマフラーもうるさ過ぎる。そういうのはユーザーに選ばせれば良いのであって、標準では50タイヤ&もっと静かなマフラーで十分だ。
ハンドリングに関しては、直進安定性以外はなかなか高レベル。やはりベクトラほど洗練されたコーナリング姿勢とまでは行かないが、アンダーもほとんど感じないし、しっかりした足回りのお陰で、リズムよくワインディングを走行出来る。
そんなわけで、やはり欧州車の壁は厚く、トータルではアストラがまだまだ1枚上手と結論付けざるを得ないのだが、小生が選ぶとなるとちょっと気になった事として、アクセラの方が運転して楽しかったというのがある。アストラは性能自体は素晴らしいのだがアクセラに比べるとそのテイストがちょっと事務的なのだ。とは言え、運転がつまらないというわけでもないので、実用クラスなのだからあるいはアストラの方向性が正しいのかも知れないが、小生は楽しい方が歓迎なのだ。アクセラの楽しさはどこに理由があるのかは分からないが、アクセラの方が優れてると感じたのはエンジンのフィーリングと、コーナリングでアストラの方がアクセラに比べて若干タイヤに頼った雰囲気があったことだ。また、アストラの2.0Sportと1.8Sportは電子制御のモードを切り替えるスポーツプログラムがあり、ワインディングなどではその効果がはっきりと感じ取れるが、足回りの味付けはショックだけではなくブッシュの柔らかさや形状などがあったり、サスペンション自体の構造などもあるために、こういう切り替え機能というのはあまり好きではない。見合ったチューニングが2つもあるわけないという理由からだ。ただ、アクセラにしても、今後はマイナーチェンジで一層走りの質感をアップしてもらいたいと願う。
今回は、双方が購入対象なだけあって、かなり興味深い比較となったが、まだまだユーノス500の後がまとしては弱い。そもそもラインナップ自体が「痒いところに手が届かない」感じでいただけない。アクセラには革仕様のMTが欲しいし、アストラにはとにかく1.8リッターにMTを導入して欲しい。なにしろ 2.0の方はトルクがありすぎてかえってMTの必要性を感じないくらいだったのだから。双方共に出来がいいだけに残念だ。

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