Everything Must Go

自分の最も好きなミュージシャンのひとつ、steely danが約3年ぶりにニューアルバムをリリース。題名は「everything must go」である。


前作が20年ぶりだった事を考えると、今回は思いのほか早く出たと言う印象。sdといえば一流のミュージシャンを駆使した緻密なサウンドが思い浮かぶが、今回は残念ながらそう言った楽しみ方は出来ない、固定メンバーによるライヴレコーディング形式だ。その分どうしてもバラエティといった点で不満もあるし、sdならではのアルバムの大きな楽しみ方が1つ減ってしまうわけだから残念でもある。具体的には間のとり方が抜群だった「ガウチョ」までの作品に比べて明らかに音数が多く、膨大な要素をあくまでシンプルに聞かせてきた彼等の持ち味はいまひとつ発揮しきれていないといったところだろうか。リズムセクションの技術によるところも大きい。しかし、曲のクオリティ自体は高く、逆にすっぴんの sdといった楽しみ方が出来るのではないだろうか。前作が20年ぶりだったために、制作に関して以前のような「カン」が戻らず、随分苦労し、今回はその点かなり取り戻してきたと言う彼等の言葉もあり、いまから次回作も楽しみである。
前回とは違って、今回はアナログレコーディングらしい。それによる効果かどうかは分からないが、録音状態はかなりいい。CDも10年以上経過してやっとその潜在能力を生かしきれるところまで来たようである。ナンにしても彼等のような偏屈バンドがいまでもこうやって活躍してくれる事は大歓迎だしありがたいことだと思わずにはいられない。

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