これまでの使い方をもとに、レンズラインナップを見直しました。
そのきっかけとなったのは「悪魔のレンズ」と呼ばれ、すこぶる評判の良いM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。
ボディがLUMIX G9 proのため、レンズはできるだけパナにしとこうと長らく検討の対象外だったのですが、実はG9との組合せの手ぶれ補正効果がオリンパスボディとの組み合わせをも凌ぐとの評判と、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmのいくつかの不満点から検討を始めたもの。
ただし、実売価格で15万程度もするものですから、ラインナップ全体を見直し、下取りを出しての中古品狙いとしました。
上の表の青とグレーのレンズがこれまで所有していたレンズで、グレーの5本のレンズを下取りに出し、赤い2本のレンズを中古でゲット、ちょうどお得な下取りキャンペーンがあったのが渡りに船でした。
これまでのメインレンズ、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/f2.8-4は小型軽量で発色も良く、仕事に旅行に活躍してくれましたが、望遠側の60mm(換算120mm)は鉄道撮影の場合など、足りないケースが多く、画質が1段落ちる14-140mmを持ち出さなくてはならないことが難点といえば難点でした。その点、換算200mmあれば、より多くのシチュエーションをカバーできます。
また、12-60mmは写真の一部が流れてしまうと言う不可解な不具合がちょっとした悩みでした。上の画像ですとシート脇に取り付けられた取手の写りが左右で違います。
こちらは右下の刈り込みが流れてしまっています。
それぞれ該当箇所を拡大するとこんな感じで、これが毎回現れるようであれば修理に出すところですが、たまに出るといった程度。また焦点距離や絞り値など特定の条件でなるのであれば避けようもありますが、これも定かでなく運次第といった感じでした。
そこで2本のズームレンズに、結果的に使用頻度の低かった単焦点3本を加えて下取りに出し、12-100mmと、25mm単焦点を入手することにしました。まさに「多くのレンズを引退に追い込む」ことから悪魔のレンズと呼ばれる12-100mmの面目躍如です。
25mm/f1.4はパナのカメラを使う以上、やはり発色や存在感の表現が好みなLEICAを1本は持っていたいこと、12-100mmがf4.0通しとはいえ多少暗めのため明るいのも欲しいこと、これまで使っていたSIGMAの30mmがちょっとパープルフリンジが目立つケースが多かったこと、そのSIGMAを買ったあとにLEICAの25mmが第2世代に改良され防塵防滴となったことなどがチョイスの理由です。
結果として5本のシンプルな構成となりました。20mm/f1.7だけちょっと余計な感じもありますが、これはマイクロフォーサーズの記念碑的レンズということで手放せなかったものです。
こちらがLEICA 25mm/f1.4テストショット。
こちらがM.ZUIKO 12-100mm/f4.0
ただ、分かっていたことですが12-100mmは12-60mmと比較してかなり重く、また、ズームの回転方向が逆です。さほど影響はないかと思ったのですが、現場では意外と「アララ」となり、とくに鉄道の場合はその一瞬でシャッターチャンスを逃してしまいますので、使い込んでいかないといけませんが、100-300mmは相変わらずパナなので、しばらくは回転方向が混在です。
あとは色がちょっと黄色か緑に寄ってしまうようで、調整が必要かもしれません。
それでも評判通りのシャープさと、強力な手ぶれ補正機能で満足です。特に広角端12mmは仕事で室内での使用が多く、以前明るい単焦点を持っていましたが、手持ちでブレることもしばしば、微妙なブレは現場でのチェックも難しいので、手ぶれ補正は実に助かります。
また、ケースは限られますがマクロ並みに寄って撮れることも大きな美点です。おかげでマイクロフォーサーズのf4でも、ボケを活かした写真が撮れますし、ボケ自体もなかなか良い感じ、proはダテではないようです。
コロナのおかげでなかなか旅行にはいけないものの、佳き道具を得て、楽しく仕事もできそうです。