佐賀の旅2泊目は嬉野温泉の嬉泉館さんです。
伊万里・有田あたりの旅の温泉宿として順当なのは武雄温泉でしょうか、自分たちももちろん候補に入れていましたが、翌日鹿島方面にいくことや、温泉といえばやっぱりGK(源泉掛け流し)でしょ!と調べているうちに行き当たったのが、嬉野温泉の嬉泉館でした。
美人の湯として知られる嬉野温泉の中でも、もっとも泉質がいいと言われているこのお宿、じゃらんや楽天などに登録されていないことからつい見落としがちですが、温泉紹介のサイトでは相当な評判でした。全部で8部屋という規模も、ちょどいいものです。
通された客室はごく普通の6畳和室部屋ですが、最近手が入れられたのか障子や壁紙がきれいでした。まずはウワサのお風呂と行きたいところですが、到着したのが6時半頃だったため、食事が先になりました。
じつはここ、ネット上の情報は決して多くはないながら、食事の評判も結構良かったので期待していました。
何しろ嬉野は有明海も玄界灘も近く、しかも佐賀牛のようなブランドもあるわでバラエティに事欠きません。つまり様々なエース級食材がみな近場で賄えるというわけです。
素材の良さだけでなく、それを活かしたさりげないながらもきちんと丁寧な仕事で、どれも美味しくいただきました。器もちょっと面白いのがあったりするのは土地柄でしょうか。
欲を言えば日本酒でも有名な佐賀県ですから、利き酒セットとはいかないまでも、何銘柄か選べたりすると、より楽しめたかも。それでもいただいた虎之児の純米生貯はなかなかの味わいでした。
さて、食後のお腹が落ち着いてからは、長かった今日1日の仕上げ、温泉です。
こちらの温泉は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、嬉野温泉でも数少ない源泉のひとつを自家保有しており、しかも100%の源泉にこだわってるため、もとは90~95℃の源泉に加水をせず、夜のうちからお湯をためて冷ましているそうです。また飲用も可能で、整腸作用があるのだとか。
この日は宿泊客は2組だったようで、じっくり浸かれましたが、もうほんとにつるっつるになります。一方でしっとり馴染みの良い感じが、なるほど化粧水としても売れるわけだと納得。
嬉泉館の予約は基本電話で、その時に食事を含めた予算を聞かれます。12000円くらいから可能。旅館によっては食事の量が増えるだけのところもあるので、中年夫婦としては「それは避けとこう」というのもあり、そのままお願いしたんですが、この食事にこのお湯、じつに満足度の高い結果となりました。
朝は一番でもう一度温泉につかり、さっぱりとしてから朝食です。夕食に続いてどれも美味しく、お味噌汁や湯豆腐には温泉水を使っているそうです。佐賀海苔や嬉野茶もいいですね。
ほんとは時間までゆっくりして行きたいところでしたが、この日はほぼ午前中で予定を終えなければならないため、8時にはチェックアウトとなりましたが、とても良いお宿でした。