そう言えば、先日、実に数年ぶりにハングリータイガーに行って来た。
ハングリータイガーは、神奈川県を中心に展開するチェーン店。以前は20店舗以上あり、東京の馬込にもあったのでよくそこを利用していた。何年か前に食中毒などを出したり、BSE関連などで、3店舗にまで縮小を余儀なくされ、今月日野に新しく店ができるらしく、復調気味なのが嬉しい。
パン粉やタマネギなどのつなぎをいっさい使用しない、100%牛肉でフットボール型のパテを造り、オリジナルのチャコールブロイラー(炭炉の上に作られた、独特の焼き網)に乗せ、800~1000度の高温の炭火で焼いてトングで返す。これを最後には熱い鉄板の上に乗せて、テーブルまで来てから、縦に割り、断面を鉄板に押し付けてさらに余熱で焼くというオリジナルハンバーグは、最初に食べた時にすごい衝撃を受けた覚えが。「ハンバーグってのは本来こういうもんだよ!」
食中毒以来一時期固くなった肉もかなり昔のように戻っているようだし、久々の味に大満足。この店は何人かに紹介したが、意外に賛否両論で、そのご通い詰めのものもいれば、「びっく○ド○キーのほうがいい」などと言う人もいる。確かに、つなぎが入って柔らかいのに慣れた人にとっては、その固定観念を破らない事にはなかなか受け入れられないのかも知れない。残念な事にハンバーグというものが、かまぼこなどもそうだが、いかに肉を安く食べるかのために、屑肉を寄せ集めてつなぎで膨らまし、ソースで味をごまかすというものになってしまっている。これではハンバーグに肉本来の味を求める人はいなくなってしまう。だから、そもそも牛肉は臭みの強いものなのだがそれが気になるという人もいる。ポテトチップなどを、味付けの粉の味だけで評価する…そんな感じだろうか。
ハングリータイガーのオリジナルハンバーグはソースもうまい。若い頃はこれだけで大盛りライスがすすんだものだ。付け合わせのジャガイモも素朴で好きだ。
このチェーン店が始まったのは1969年で自分と同い年。そういうのもひいき目になる理由なのだが、縮小を機会に質の高いサービスを提供しながら、今後も頑張って欲しいお店だ。