仕事の締切が迫って来ると…

仕事の締切が近づいて来て、のっぴきならない状況になって来ると、つい部屋の片付けをしたくなる。
ワタクシの流れとは逆に、このアルバムは随分廃盤だったけれど、コンプリートとして再発されたようだ。おやまあ。
しかし、ベッドを買ってからというもの、部屋は全然綺麗でそれもかなわない。しかし、なんだかモヤモヤするのでやめときゃいいのにし始めたのがBOXセット分解だ。
人気のあるミュージシャンにはよくBOXセットというのができる。その多くは移籍などを機に、今までのアルバム全てといくつかの未発表曲をまとめて、1枚づつ買うよりも安く売るというものだ。これがJazzの場合は、「未発表」や「別テイク」が当たり前のようにたくさんあるため、コレクターズアイテムという意味ではえらい説得力ののあるものとなって売られるわけだ。
しかし、こういうコンプリートものは、入手する魅力こそあるけれど、1枚1枚が意味のあるアルバムのように、なかなか愛着を持って聴き込めない。今回分解にあったビル・エヴァンスのVerve BOXも、エヴァンスの演奏を時間順に全て並べたものなので、極端な言い方をすれば「芸術的作品」としての側面がないのだ。内容が同じものが含まれていながらも、ただの「ドキュメント」でしかない。それでも、音源としては持っているので、わざわざ同じ内容のアルバムを買うのも勿体ない。なんともやっかいなシロモノなのだ。
そこで、もうお分かりとは思うが、BOXから通常に売られている1枚1枚のオリジナルアルバムと同じ内容、同じ曲順でCDを焼いた。これでそれぞれのアルバムのもつ背景などを頭にいれつつ楽しむ事ができるようになったというわけだ。良い演奏も以前よりきちんといつのどの演奏と記憶に留まるのもいい。画像の LIVEアルバム「CALIFORNIA HERE I COME」などは演奏も、録音も実にいいものだった。
しかし、世の流れはこの「アルバム」がなくなる方向にある。1曲ずつダウンロード販売されるようになったからだ。シングルカットされるようなキャッチーな曲だけが生き残り、目だたなくてもそのアルバムにとっては重要な位置を占めると言った佳曲たちはやがて消え行くのだろうか?確かに今のCDは80分も入り、少なければ「ケチ」と言われ、多ければまとまりを欠く傾向にはあると言える。アルバムは今後どうなって行くのだろうか…と、悩む暇があったらはやく仕事を片付けろってね。ハーイ。

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