先日、妻が武道館でのライヴに行くと言うので、ついていくことにしました。
で、せっかくなので普段から妻と「行こう、行こう」と言っていたお隣の神保町に寄ることに。
神保町と言えば古本屋ですが、なんと言うか「掘り出し物の街」という方が相応しく、学生時代には中古レコード漁りに通いましたし、今回のお目当ては「浮世絵」です。
神保町には浮世絵を始めとした版画を扱っている店が点在していて、店舗は小さくても結構在庫を持っているので、あれこれ手に取ってじっくり眺めることができますし、当然ですが買えちゃいます。なので、美術館で見るよりリアリティがあって断然面白いかも知れません。もちろん入場料もいらないばかりか、タイミングが合えば目録を頂けちゃったりします。
美術品ですので作者や状態の良し悪しはもちろん、刷りの時期や希少性などによって価値は変わってくるんですが、そういった市場価値はひとまず置いといて、構図や色合い以外に例えば美人画であれば女性の表情やしぐさ、着物の色や柄などを眺め、さらに当時の生活様式が伺えたり、風情ある調度品が描かれたりしてるのがいいなーと、好みのものを楽しみながら選ぶようにしています。 もともと大衆むけのものですから、固い話は抜きで気楽に楽しむ方がいいですね。
今回は買うつもりはあまりなかったんですが、妻の誕生日も近いですし、豊国三代(歌川国貞)の「江戸名所百人美女」から「今戸」が気に入ったので購入しました。豊国三代は浮世絵師の中でも最も作品が多いとも言われ、そのためか実際価格も低めなので買いやすくていいですね。女性の表情も良くこれからの季節にピッタリです。
今、ちまたでは「ゴッホ展」で盛り上がっていますが、そのゴッホが収集した浮世絵のうち、最も多かったという豊国三代をあらためて愛でるのもまた、いいんじゃないでしょうか。