FIESTA ST vs POLO GTI

昨日は友人の真新しいPOLO GTIを試乗させてもらい、塗装修理から帰ってきたFIESTAと早速比較。

主要諸元比較はこちら。
共に2002年にノーマルモデルがデビューしたドイツのメーカー同士で、ディメンションも似たり寄ったり、ターボとNAの違いはあるものの、まったく同じパワー、そして価格までもがほとんど一緒と、比較対象としてこれほど当てはまるものはないだろう。しかし乗ってみてその乗り味の違いは思いのほか大きかった。

ポロはまだ走行300キロ程度のおろしたて。もちろんまだ慣らし中なので、3000回転以上は御法度だ。足回りなどはまだこなれてなくてガチガチだろうな～などとフィエスタの時の事を思い出しながら乗ってみると、これが全然しなやか。「スポーツグレードにしては」という注釈などまったく必要なく、ふつうに快適なのだ。そしてやはりターボの恩恵は絶大で、3キロにもなるトルク差ははっきりと体感でき、静粛性も高いため、フィエスタ以上に知らぬ間にスピードが出ている。クラッチの重さは似たようなものだが、全体的に操作系は軽めで、ノーマル感覚で高性能を享受できるタイプだ。

対するフィエスタは、ステアリングなどは重めで、低速域ではどっしりとして大型車のように重厚な感じ。ペースを上げるほどにどんどん機敏になって行くが、ポロよりもワンサイズ細いタイヤを履いているにもかかわらず、逆に太いタイヤを履いているような印象がある。ポロの挙動は割合一貫している印象だが、ならしが終わってもっとペースアップした時にどうなるかはまた今後のお楽しみだ。

友人も自分もさほど余裕のない財政の中から、それなりのお金を払って買ったクルマ。当然ひとよりいい買い物をしたいという思いはあるのだが、この2台に関してはどちらが良い悪いよりも、狙っているところが違っているようだ。例えば自分がこの2台を所有していたとしたら、遠出にはポロ、ワインディングならフィエスタを選ぶだろう。ポロはそのグレード名通りグランツーリスモのちょっとスポーツよりな性格で、フィエスタは敏捷性とリニアリティが身上なのでよりワインディング向きだろうか。かといってポロがワインディングを苦手にしているわけではなく、かえってポロの方がカバーできるシチュエーションのレンジは広いかも知れない。

以上、ちょっと比較させてもらった感想だが、今後もことあるごとに乗せてもらって、比較を楽しみたいと思う。でもVSと言いつつ結局はフィエスタラヴな自分には客観的な比較はムリというもの…ということでご勘弁。（笑）