CDとの決別〜データ保存方法

20年以上にわたって購入し続けてきた音楽CDですが、先日そのすべてを処分しました。

CDとの決別〜音楽CDのデータ保存

すべてと言っても、プレゼントで頂いたものや初購入のCDは記念にとっておいてあるので「ほぼ」というのが正しいんですが、それ以外はお気に入りのものだろうが、稀少価値のあるものだろうが全部、数にして756タイトル、約800枚がディスクユニオンにドナドナされていきました。おかげで画像のように1000枚入りラックがガラガラです。(ちなみにLPは全部残してあります。)

これは相当に大きな決断であったことは確かですが、パソコンで音楽を聴くなんて…と思っていた自分にとって、CDで聴くのと遜色ない…というよりもむしろ上回る音質を実現するMacとDACとの接続はそれだけ画期的なことで、今ではなぜもっと早く気付かなかったのかと思うくらい。

それでも「いらないな」と思ってから実行に移すまでには、解決しなければならない問題がありました。それはどの形式でどうやってリッピングデータを保存するか…です。
これまでは在庫のほぼ6〜7割くらいをiTunesによるAAC形式で保存していました。なので処分に当たっては、追加で未リッピング音源も同様にAAC化するのが最も楽でシステマチックに保存する方法ではあるんですが、やはり非可逆圧縮のAAC音源では心許ない。

最近ではAppleロスレスやFLACなど可逆圧縮形式もあるそうで、とくにAppleロスレスはiTunesで行なえる分、音質と保存管理を両立できるいい方法…ではあるんですが、可逆圧縮形式なだけに圧縮率は50%程度、800枚300GB前後のスペースをMac上に作るのはとてもムリ!

そこで、もっとナチュラルにフツーのCDっぽく認識してくれるような保存方法はないものか…と色々調べたところ、Macのライティング定番ソフトであるTOASTを使うのが良いという情報がありました。(あくまでMacの場合です)

まず、元CDの内容をTOASTに読込ませて「ディスクイメージで保存」を選択して書き出し、ディスクイメージ化されたCD(Sd2f形式)を保存しておくわけです。
で、聴きたい時はこのイメージを選択して、TOASTのツールバーから「ユーティリティ」→「ディスクイメージのマウント」を選択すれば、CDとして認識、マウントされ、CDデータベースを使って曲名も表示されるというわけです。もちろん、そこからiTunesへの読み込みも出来ますし、CD-Rに焼くことも可能。
この方法の場合、もちろん非圧縮のフルデータなのでデータサイズはそのまま、保存には外付HDDが必要になりますが、それでも1枚あたり800MBとしても、1TBあれば1250枚分も入れられますから、大容量HDDが安い現在は大した負担にはならないと思います。この方法なら残していけるな…と判断したわけです。

もっとも、後になってiTunesは複数のライブラリ管理が可能なことが分かり、通常のAACライブラリとは別に、外付HDDを使ってAppleロスレス音源をiTunesで管理できることも判明。iTunesの優れた管理能力が享受できるので、そちらの方法もお薦めです。いまのところはディスクイメージ保存の方がアナログ感覚に近いのでそのままにしておきますが、いず切り替えることはあるかも知れません。あとは将来大容量SSDがもっと安くなれば、物理的に回転しないだけに、さらにいい音質が得られるかもしれませんね。

それにしても、800枚ものCDがなくなると部屋も相当スッキリ。なにしろ重いモノが多い部屋だっただけに少しでも軽量化できてひと安心。でも、短所もあります。管理をパソコンにするとやはり棚を探す楽しみがなくなりました。とくにクラシックは指揮者、演奏者、年代など要素が多くてパソコンでの管理にはあまり向いておらず、かえってこれまでの方が楽なケースもありそう。
また、保存したのがフルデータと言ってもリッピング時のデータ損失は小さくないらしく、音質に関わるかどうかは別として、データ上全く同じとは言い切れないそうです。それならデータ化しても、せっかく集めたんだし元のディスクは残しておけば良いじゃない?と思われる方もいるでしょうが、それでも処分したのにはまた別の理由がありました。

つづく。

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CDとの決別〜データ保存方法」への10件のフィードバック

  1. 初めまして。Mac+ハイレゾでこちらにたどり着きました。私も2010年に「CDと決別」しました。保存形式はAppleロスレスで無線LANで繋いたネットワークドライブに保存しています。30年近くに渡り買い漁った1600枚ほどのCDが物として無くなりました。その後、DVDをisoファイル化してHDDに保存し「DVDと決別」を果たして、その後スキャンの導入で「本や紙と決別」し、今年からはDVDと同様の方法で「Blu-rayと決別」しました。デジタル化により大量の物が部屋から消えて、すっきりした反面、「棚を探したり眺めたり」といった楽しみは無くなりましたね。とりとめの無いコメント失礼いたしました。

  2. Shigsさま、コメントわざわざありがとうございます。CDだけでなく紙までとは徹底されましたね。自分はLP同様アナログである本までは考えが及びませんでした。このあたりはそのままで行く気がしますが、デジタルとのつき合い方はまた時間をかけて見つけていきたいですね。

  3. はじめまして
    横浜在住のものです。私もCD1000以上を実家に保存しいました。買っていたCDは、リマスターやボックス、ブートレグ・・・買った日にMacでAACにリッピングしていただけで、CDを再生することは1回きりでした。ちょうど両親が引っ越すのと、息子3人は全く洋楽を聴かないので処分したのです。1年間でアマゾンのマーケットプレイスを使い250枚ほど売りましたが、ポリカーボネートが劣化したり、紙製のボックスにカビが生えたりと、問題も生じていました。
    AACのビットレートを320で再リッピング、そしてジャケットをスキャナで取り込み、汚れなどをフォトショップで修正する作業をしています。
    ブートレグの処分には困り果てております。好きな人にあげたいのですが、Led Zepのブート数百枚、クラプトンも100枚となると引き取ってくれる人がいませんね。実際迷惑でしょうし。

  4. hamaさま
    コメントありがとうございます。お返事遅くなってしまってすみません。
    マーケットプレイスでの処分は時間がかかるかも知れませんが、オークションほど手間がかからず、下取りより高く売れていいかもしれないですね。今となってはアレなんですけども。
    購入したCDを1枚ずつリッピングする時はいいんですが、大量のものをリッピングする時は、いちいち確認ができず困りますね。自分は今になってリッピングエラーになっていたものがいくつか出てきています。
    ブート関係はディスクユニオンとかでは売れないんでしょうか?ものにも夜んでしょうけれど、大丈夫だったような、もしかしたら間違っているかも。

  5. CDのメディアが読めない事の原因として、プレーヤーのレーザー光が弱くなったということがあるようです(はっきりとはわかりませんが)。そこで、外付けのドライブを購入してみたところ、問題無く読み取ることができました。原因は読み取るレンズの汚れかもしれませんね。
    ユニオンはブートを買い取ってくれると思いますが、1枚10円だとどう思われますか?いくらなんでも。。。

  6. hamaさま、こんにちは。
    じゅ、10円ですか!それでは手間だけ無駄ですね。オークションしかないのかもしれないですね。

  7. はじめまして。momopapaと申します。こちらの記事の中で
    <
    聴きたい時はこのイメージを選択して、TOASTのツールバーから「ユーティリティ」→「ディスクイメージのマウント」を選択すれば、CDとして認識、マウントされ、CDデータベースを使って曲名も表示されるというわけです。もちろん、そこからiTunesへの読み込みも出来ますし
    <

    と書かれていますが、自分は先ほど
    元となる音楽CDからtoastで作成したSD2fのディスクイメージ ふぁいからiTunesに取り込もうとしましたが、うまくいきませんでした。恐れ入りますが、この取り込み方法について具体的に教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

    1. momopapaさま、コメントありがとうございます。
      申し訳ありません、この記事は10年ほど前のもので、当時は確か書いてある通りに操作しますとCDのアイコンでマウントされ、読み込めたように思いますが、現在は私の環境が違っていて確認ができませんでした。
      SD2fファイルをiTunesに読み込むには、今ですとXLDというソフトで(無料で使えると思います)読み込んで、リッピングデータの出力先にiTunesで使っているフォルダを指定すると行けるかと思います。
      ただし、10年前も今も環境はMacのため、もしWindowをお使いでしたらXLDがあるかどうかがわかりません。頼りない内容ですみません。

      1. 早速のご丁寧なご返信ありがとうございます。自分はMac使っていますのでXLDなるものを試してみます。感謝します!

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